Archive for 2007
地震保険は単独で契約することができません。火災保険とセットで契約です。保険料区分は木造と非木造の2区分で、都道府県別に危険度4区分です。
政府の地震調査研究推進本部が2005年に「確率論的地震震動予測地図」を公表したことから、保険料が見直しとなりました。
全国平均7.7%の引き下げですが、県により違います。保険金額1000万円、保険期間の1年、非木造では、千葉・愛知・三重・和歌山で1万3500円から1万6900円へと値上げ。一方で福井県では1万3500円から5000円へと大幅値下げ。福井県は活断層による地震確率が下がったためだそうです。
耐震基準での保険料割引制度も始まります。
(保険毎日新聞2007.5.24.)
保険業法改正でミニ保険会社(少額短期保険業)が生まれ、新発想の保険も生まれています。建物家財の被害への地震保険ではなく、地震被災での経済的負担への地震費用保険(日本震災パートナーズ)です。
補償額は建物が全壊なら世帯人数別に幾ら、半壊なら幾らと定められており、保険会社の地震保険のように損害額の個別の査定は不要です。全壊や半壊の認定は自治体の認定に従います。
つまり地震が起きた場合には自らの査定や判断の必要が無く、自治体の認定に従って機械的に払うだけです。保険金支払いのための経費が極めて少なく済み、その分保険料も安くなるのでしょう。
JAIFA(生命保険ファイナンシャルアドバイザー協会)は、銀行による生命保険商品の窓口販売全面解禁見送りの要望書を、保険の営業現場の声として、金融庁に提出しました。銀行による圧力販売があったとのアンケートも公表しています。すでに解禁済みの変額年金での、融資金利引き下げ条件販売、高金利定期預金とのセット販売。そして生命保険の窓口販売といいながら実態としては行員による渉外販売がほとんどで本当の窓口はわずか2%だったと伝えています。
(保険情報2007.4.20.)
一方で生命保険会社としての本音は「価格競争に巻き込まれたくない」から全面解禁を望まないそうです。
地銀クラスでも5つ以上の生保会社から変額年金を仕入れます。売り手である銀行の意向を強く意識しなくてはいけません。銀行に支払う販売手数料などをめぐり激しい競争が起こっていますし、銀行の要望により保険会社にとって高リスク商品を扱わざるを得なくなっています。
(週刊東洋経済2007.4.21.)
また銀行側からも先送り論が浮上しています。
生命保険会社の支払い態勢や法令順守が心配であり、不払い続出の自動車保険などは「とても扱えない」。
窓販問題の仕切り役である金融庁の内部にも、「保険業界の信頼回復が先決で、年内の全面解禁は時期尚早では」との慎重論が出始めているそうです。
(産経新聞2007.4.27.)
気象庁は緊急地震速報の運用を9月開始します。地震初期微動を捉え揺れが始まることを知らせます。
地震発生直後に、震源に近い地震計でとらえたデータを解析して震源や地震の規模を推定し、各地の到達時刻や震度を推定し、素早く知らせます。
この情報を受信させて列車やエレベーターをすばやく制御させて危険を回避したり、工場、オフィス、家庭などで避難行動をとることで被害を軽減させたりすることが期待されています。
東京建物は首都圏で発売のマンション、ブリリアシリーズ全戸に「緊急地震速報」を標準装備します。
気象庁の情報が各住戸のインターホーンに送られ、震度5以上だと警報とともに「大きな地震が来ます」とコール、震度3以上5未満は警報と「地震が来ます」コールです。誤報ならその旨をコールします。
(日刊不動産経済通信2007.3.20.)
自動車保険は損害保険会社ごと契約者ごとの保険料はバラバラになり、保険料自由化による大乱戦となっています。
しかし意外なことに、同じ損保商品でも火災保険は保険料の横並びが続いていました。ついに2007年4月の保険料改定で、その横並びが崩れます。
東京都内ある地域のマンション保険金1000万円での年払保険料は大手6社で横並びの4300円でした。
それが、東京海上日動・損保ジャパン・三井住友海上が4200円、ニッセイ同和4300円、日本興亜4400円、あいおい損保4600円、と差がつきます。
(日本経済新聞2007.3.17.)
最初はわずかな差ですがいずれ広がるのでしょう。自動車保険では、使用目的・走行距離・免許の色・優良運転・年齢性別等で保険料に差がつきます。セカンドカーなら…、エアバック付きなら…、ABS付きなら…、での割引もあります。また何を基準に保険料に差をつけるかも保険会社ごとに違います。顧客のリスクごとに保険料に差をつけるので「リスク細分型」自動車保険と呼ばれます。
火災保険であれば、この仕様なら…、この建築会社が建てたのなら…、この管理会社の管理なら…、といったリスク細分型もありえるでしょう。
もっとも損保各社は保険を細分化し複雑にしたために、自分で保険金の支払い方が分からなくなったという情けなさで、金融庁から処分されています。
英国では本当に「走った分だけ」の自動車保険が発売されています。車両に搭載されたGPSにより、車両の走行距離・時間帯・場所を把握し、それにより保険料が算出されます。事故の多い深夜から早朝は保険料が高くなります。携帯電話の料金のように保険料が変動する自動車保険で、商品名はそのまま「Pay As You Drive(走った分だけ払う)」です。
そしてGPS搭載により、事故や故障の際にはボタン一発で、ロードサービスが受けられます。
(保険毎日新聞2007.1.12.)
先日は筆者宛に大手の損害保険会社から「保険料を取りすぎました、ごめんなさい。」と連絡が有り、返金がありました。
日本の損害保険会社では未払いや取り過ぎが何十万件。保険会社に求められる最低限の能力が日本の損害保険会社には欠けているようです。
日本の損害保険会社に英国の保険会社のようにITとGPSを使い、間違いなく保険料を算出する能力があるのかは大いに心配なところです。
