Archive for 2004

老朽ビルを買い取りコンバージョン(用途転換)するビジネスが最近目立ちます。第一生命は自社ビルのコンバージョンです。金融機関が自らの所有ビルを住宅へと用途転換する時代になりました。

第一生命は東京都目黒区の築38年の自社ビルについて賃貸住宅に用途転換します。営業組織の再編により人員が減少したことで空いた事務所ビルについての有効活用策ということです。

隣接する駐車場スペースに事務所ビルを建設して、既存ビルの社員をそこに移します。そうした上で既存ビルを賃貸住宅へと改修します。

事務所ビル賃料よりも賃貸住宅賃料が高額な地域が増えています。一方でリストラは進み自社使用ビルでの空室スペースは増えます。自社ビルから賃貸住宅へとのコンバージョンも増加しそうです。

ちなみに第一生命はこれをモデルケースに位置づけており、賃貸住宅事業を拡大するそうです。

(日経不動産マーケット情報2004年6月号)

2004/6/4 金曜日

保険免許なしで不特定多数を相手として「対価を得て人の生死・負傷・疾病に関し一定の金額を払う事業」…つまり保険業を行えば保険業法違反です。しかし不特定多数でなく特定者を相手にすれば保険業ではありません。最近の無認可共済問題です。

共済事業を始めようとするある会社が金融庁に照会し、4月12日に金融庁が文章で回答しました。

「・・・照会のあった事例は、所定の会費を支払えば特に制限なく誰でも加入できる団体を新たに設立し、対価を得て人の生死・負傷・疾病に関し一定の金額を払う事業を営むものであり、当該事業が当該団体の会員を対象とするものであるからといって、保険業法第2条第1項にいう「保険業」に該当しないとは言えないと認められる。」

(保険毎日新聞2004.5.28.)

正面から質問されれば金誘庁は「どうぞご自由に」とは言えません。「該当しないとは言えないと認められる」といった言葉で「ダメよ」と答えます。

この解釈なら多くの無認可共済は保険業法違反となるでしょう。もっともこれは金融庁が言っているだけのことであり最後は裁判所が決めることです。

ちなみに「無認可」が「悪いこと」のように言われることもありますが、無認可共済に関しては、許認可官庁がないから認可がないだけです。それだけをもって「悪いこと」というのは当りません。

2004/6/3 木曜日

りそな銀行は60歳以上の証券会社OBの派遣社員を160人受け入れました。その結果として銀行としての投資信託販売は倍増したそうです。

銀行の投資信託販売は三井住友銀行が群を抜いています。それは他行に先駆けて証券会社OBの大量採用したことが原因だったようで、りそな銀行はそれを追いかけています。

UFJ銀行は三井住友海上シティ生命の変額年金の販売を決断しました。「UFJ」が「三井住友」「シティ」の商品を販売するのです。販売実績のためには「系列」など気にしなくなったようです。

変額年金保険の銀行窓販解禁から1年半で累積保険料は3兆円突破し、銀行にとっては投資信託と並ぶ手数料ビジネスの柱になりつつあります。

一般の生保商品の銀行窓販解禁まで3年です。

(日経金融2004.4.19)

2004/4/25 日曜日

日経アーキテクチュアー2004.4.19では、従来の銀行などの金融店舗にはあまり使われてこなかった仕上げ材を多用した東京三菱銀行のMTFGプラザについての「新型店舗の魅力を建材を変えて表現」というタイトルの記事。

宇宙船のような店舗内装もおもしろいけれど、興味をひかれたのは平面図。東京三菱銀行と三菱信託銀行と三菱証券がごっちゃになって配置されています。あらためてこれら金融機関に境がなくなっていることを感じます。さすがに東京三菱のサラ金、キャシュワンは入っていませんが。

さて、生命保険業界の多くはいまだに生命保険商品の銀行窓口販売に反対しています。この金融機関の支店平面図をみていると、ここに「三菱生命(現在はそんな保険会社はありませんが)」の支店をいれれば、銀行の保険窓口販売の問題はなくなってしまいそうです。保険会社が銀行の共同店舗で保険を売るだけですから。銀行店舗で保険販売がなされるのも時間の問題でしょう。

2004/4/22 木曜日

東京三菱銀行と提携したマニュライフ生命は、運用がどんなに不調でも20 年後に年金受取とすれば、110 %を年金原資として保証をする変額年金を発売です。つまり1000万円を受け入れて20年後にはどんな運用結果でも1100万円を保証します。最低11 年以上の運用の場合は100%保証もあります。

(日経金融2004.4.1.・保険情報2004.4.16.)

選択可能な運用対象は銀行関連の投信会社の投資信託で、株式を最大50%組み込みます。値上がりしたら契約者の儲けで、損したら20年後に保険会社が元金110%を保証します。保険会社は手数料(残高に対し最大年2.55%)を受け取ります。10年前の日経平均をご存知なのかと、思わず余計な心配をしてしまいます。どんな保険数理なのでしょうか。

銀行にはいい商品。販売容易で販売したら販売手数料。運用中は関連会社に運用手数料。運用に失敗しても銀行でなく保険会社の負担。保険会社と銀行は出資関係がありますが20年後は分かりません。

週刊ダイヤモンド2004.3.20.号に「東京三菱銀行との提携で完全復活公約」というタイトルでこの保険会社社長のインタビューがあり、「窓口販売における保険商品販売について共同開発を進める」とあります。この商品も共同開発なのでしょうから銀行は20年後においても責任をとってくれるのでしょうね。

2004/4/15 木曜日