Archive for 2003
アメリカンホームは医療保険についてネット上で契約を完結させます。一連の手続がすべてペーパーレスで完結するのは日本初だとか。
まず契約内容のネット見積もり。そしてネット上でメールアドレスとパスワードを入力し、健康状態の告知までもネット上で行います。そうした上で名前等を入力して「申し込みボタン」クリックで契約完了。保険料はクレジットカード決済です。後は引受承諾書が自宅に送られ、それでよければ契約証が送られます。(保険毎日新聞2003.8.21号)
先天性甲状腺機能低下症は甲状腺が不足する新生児の病気です。早期発見されれば治療できます。
この病気にかかった子供の保険加入状況が調査されています。75人中で保険に加入しようとしなかったのは9人。66人は保険加入を試みます。うち33人がすんなり加入できました。この33人のうち26人は病名を告知しませんでした。5人は子供保険なので出生前からの加入。2人はチャンと病名告知して加入しそれはいずれも外資でした。断られた33人中で日本の生保に断られたのは17人、郵便局に断られたのは16人です。断られた33人のうち7人が他の保険会社に再チャレンジします。そして病名告知して加入したのは4人で生協3人外資1人。3人は今度は告知しないで加入しました。(共済と保険2003年7月号…日本先天代謝異常学会報告から)
生命保険会社の2002年度決算発表を踏まえて様々な分析がされています。新契約の対前年割れが続き、保有契約の減少は続き、運用利回りの低迷と逆ザヤの高止まりが続いています。それでも探せば明るい材料が見えてきているようです。
まずは「解約の大幅減少」。日産生命破綻で爆発的に増えた解約が減少してきています。保険会社42社合計での解約返戻金は前年比30%減少です。
「医療ガン保険」の好調。医療保険は前年比142%。アメリカンファミリーの契約件数は1574万件で日本生命の1522万件を抜いたのがその象徴でしょう。
また「銀行窓口販売による個人変額年金」の急進展。窓口販売とはいっても、銀行の営業担当者による押込販売も始まっているように思われますが…。
(保険情報 2003.7.4号)
いよいよ生命保険の予定利率引下法案が国会で審議されます。強烈な意見を3つそのまま引用します。
●「筆者は、…審議中の予定利率引き下げ法案よりは、従来の更生特例法による処理の方が、保険契約者にはむしろ有利になると判断している。更生特例法であれば、生保の資本である基金や劣後債務を100%償却して、それに見合う資産をすべて契約者保護に使うことが可能だ。格付けの低い大手生保でも、基金と劣後債務の合計は3000億円以上もあり、これがすべて契約者保護に使えるのだ。
現在審議中の法案では、こうした処理は見込めず、保険契約者よりも基金や劣後債務を出している銀行を保護しているようにさえ見える。…格付け会社やアナリストなどの金融市場関係者からは、基金や劣後債務は、保険契約者の保護に役に立つ本当の自己資本ではなく、いわば『見せ金』と見なされるだろう。」
(日経2003.6.12.大機小機)
●「生保の経営者にも責任がある。異常な高利回りを『保証』した団体年金保険への一般勘定の含み益の流用や、リスク管理のまったくの欠如、加えて、恥ずかしくて思い出すことさえ苦痛だが筆者が生保に在職したバブル期をはじめとする杜撰な資産運用の数々は責められて当然だ。」
(週刊ダイヤモンド2003.6.21号山崎元氏)
●「(費差益や利差益について)『利益は配当として還元される』らしいが、これもきちんとした配当になるかどうか疑わしい。……先日面談した生命保険協会の人間は、依然として『製造原価』なる用語を使用する。ディスクロージャーが不十分という指摘に対し、『商品の製造原価を明らかにする企業はない』などと、原材料を自己資金で仕入れるメーカーでもあるかのようなすり替えの論理を盾に、詳細な情報開示を拒み続けている。生命保険の実質的原料は、すべて契約者が払い込む保険料なのに。
養老・終身や個人年金で『貯蓄性』を謳うのであれば、これはある意味で一般の金融商品と同じであり、事実、利用者の多くはそのように受けとめてきた。その利用手数料と目される『付加保険料』の水準を明らかにしないのはどう考えてもおかしい。なぜ秘匿するのか、なぜ当局はこれを許し続けるのか」
(クルーレポート2003.6.14号生活設計塾CLUE発行野田眞氏 http://www.fp-clue.com/corum.html )
作家阿川弘之氏の奥様はTM銀行で「お得な新商品」を勧められ、「何とかが何とかしない限り、元本は絶対に保証されますよと言はれ、古女房は古亭主に内緒でそれの契約をして来」ます。金額2000万円。
1ケ月後「ご契約状況のお知らせ」がH生命保険会社から届き、それが変額個人年金保険と発覚します。阿川氏は保険嫌い。即刻解約を決意します。
しかし解約手数料等は200万円を越えます。「女房は『そんなひどい条件、私ちっとも知らなかった。聞いてないような気がする。』と言ふ。察するに、聞かされてもちゃんと頭へ入らなかったのだと思ふ。」
阿川氏は募集銀行の支店へ質問書を提出します。どう説明したか、コミッションは契約高の何パーセントか、天下のTM銀行上層部として恥ずるところは無いか。支店長他4人が自宅に説明に来ますが、阿川氏は損を承知で解約し1770万円余が戻ります。
変額年金の販売対象には高齢者が多いはずです。「聞かされてもちゃんと頭に入らない」ケースも多いのでしょう。(文芸春秋2003.4月号)
