Archive for 2002
FP資格が「ファイナンシャルプランニング技能士」という資格名で国家資格になります。不思議なのは、一つの資格にもかかわらず「日本FP協会」さんと「金融財政事情研究会」さんのふたつの機関が別個に試験を行う認定機関となったことでです。それぞれが学科試験と実技試験を行い、受験者は両試験を別の認定機関で受験してもいいということにまでなるようです。それぞれの試験問題はこのふたつの認定機関が別個に作成するため違う試験問題になります。(新日本保険新聞2002.5.27号)
これまでは日本FP協会さんの最上級資格CFPと金融財政事情研究会さんの最上級資格の金財FP1級(金融渉外1級)とが最難度を争っていました。
その「どちらが難しいか」なんていう議論がよくあります。CFPは択一方式のマークシートペーパー試験だけですが、金財FP1級には記述問題や論文そして面接審査まであります。bird発行人はCFP試験には全科目一発合格できましたが、金財FP1級試験に合格できる自信はありません。
あらためて国家試験が始まれば「どちらで受けた方が受かりやすいか」が話題になりそうです。
従来からの日本の生命保険会社は相互会社です。相互会社とは生命保険契約の契約者がその会社を支配するという仕組みです。もっとも保険に加入するときにそんなことを考える人は誰もいませんが…。しかしbird発行人はその仕組みを実感しました。
bird発行人には大同生命さんの小さな生命保険契約があります。相互会社である大同生命が株式会社化するにあたって会社の支配者たる保険契約者に株式割当てを行いました。bird発行人には小さな契約にかかわらず0.7株の割当てがなされました。1株に満たない端株ですのでその株式は換金され、銀行口座に20万円近くが振り込まれました。保険契約者は確かに会社の支配者たる株主だと実感したのです。
bird発行人にはもっと多額の保険料を払い続けてきた相互会社がありますが、そこはバブル処理と逆ザヤ処理で精一杯。期待はできそうにありません。
果たして相互会社である生保の経営者従業員は契約者が会社の支配者であるということをどこまで意識しているのでしょうか。
「保険契約を守ること」は当然ですが、「会社の価値を高めること」も支配者であり株主である保険契約者に対する経営責任なのです。もしもbird発行人の他の契約をもすべてを大同生命さんの契約にしていたなら、bird発行人の口座にはもっと多額の振り込みがあったかもしれないのですから。確かに「保険会社を選ぶ」時代なのです。
日経金融新聞の不定期連載「金融再生委員会議事録を読む」をbird発行人は毎回楽しみにしています。小説には太刀打ちできない事実の重さがあります。
第百生命はマニュライフに1999年に営業権をすべて譲渡し営業職員は移籍しました。第百生命には逆ザヤの多い既契約だけが残ります。マニュライフは第百生命の支援要請に応じず、第百生命の破綻をまって、予定利率を下げて既契約を買い取ります。まさに「いいとこ取り」スキームでした。
1999年3月25日の金融再生委員会はこのスキームを前提としてのマニュライフに対しての免許付与が議題でした。(日経金融2002.3.6.)
○委員「申請保険会社に免許を与えることについては、法律上の条件を満たしていれば与えざるを得ないわけですね。生保への検査を金融監督庁はやっていないわけでしょう。」
○金融監督庁「やっていません」
○委員「予定しているのか」
○金融監督庁「その辺は検査部がどう考えているのかということで、ちょっと存じません」
再生委員はこのスキームに大きな疑問を持っていました。ただし委員会は第百生命の経営問題を議論するところではなく、マニュライフの新会社への保険免許付与をするか否かの権限しかなかったようです。危ないと思いつつも、免許を出さざるをえなかった金融再生委員会の苦悩が伝わってきます。
無配当の生命保険に比べて有配当の生命保険の保険料は高めに設定されています。「保険料は少し高めだけれども残った利益(剰余)のほとんど全てを配当金として契約者に返す」というのが有配当の生命保険の仕組みです。
現行の保険業法施行規則では剰余金については80%以上を契約者配当に回すべし、となっているようです。しかし改正案が金融庁からだされて「配当ルールの弾力化」を図るために、この80%を20%に改正するとのことです(保険毎日新聞2002.2.15号)。
つまり有配当保険を販売すると、これまでなら利益の80%を契約者に配当として還元しなくてはいけなかったのですが、それが20%でもかまわない、となるのです。20%しか契約者に還元しなければほとんど無配当に近い有配当保険となってしまいます。
「無理してまで契約者に利益還元の配当をしなくてもいいから、内部留保に努めて、潰れないようにしてくれ。」という金融庁の親心なのでしょう。
生命保険はどんどん複雑化してきています。5年前の知識では現在の生命保険は理解不能の状況になっています。東京海上さん主導のミレア保険グループの朝日生命さんが生損保一体型保険総合口座商品の販売を始めました。
これまでは生命保険は生命保険会社で、損害保険は損害保険会社でとなっていました。それが一つになってしまいます。朝日生命さんの「保険王」という保険には損害保険を組み込めます。ホールインワン保険さえも生命保険の口座で加入できることになるのです。朝日生命さんの生命保険の中に東京海上さん等の損害保険が紛れ込む、という形式になるようです。(保険毎日新聞2002.1.16号)
朝日生命さんと東京海上さんの関係がおかしくなり、どのように販売されるかは微妙でしょう。しかしこれからの保険商品の方向性を示唆しています。
