Archive for the '生命保険' Category
保険業界に異業種が次々参入しています。
中古車販売のガリバーインターナショナルは新制度のミニ保険会社の登録申請中です。中古車を売却した人を対象に欠陥が見つかった際の修理費用などを補てんする保険です。
また旭化成ホームズもミニ保険会社を通じて家財保険を提供します。旭化成ホームズはすでに自前で家財共済を提供しており契約件数は1万5000件です。これをミニ保険会社に移します。
旅行業大手のエイチ・アイ・エス等により設立されたHIS損害保険はすでに海外旅行保険の提供を始めています。
SBIは生命保険会社の予備免許を申請中です。
(日本経済新聞2008.2.19.)
血みどろの戦いとなる市場をレッドオーシャン(赤い海)、ライバルがいない市場をブルーオーシャン(青い海)と呼ぶマーケティング用語があります。
保険業界内部から見ると生命保険損害保険業界は真っ赤に染まったレッドオーシャンに見えているようです。確かに「保険販売業界」には厳しい競争があります。
しかし「保険業界」そのものは生命保険会社と損害保険会社あわせてもわずか100社に満たない業界であり、保険業法の障壁に守られ旧大蔵省の加護を受け続けた業界です。昨年4月には金融担当大臣に「護送船団方式が長く、経営者の年代だと競争といっても、過去の習わしの方が(意識の)ウエートとして高かったのではないか…改善されなければ(会社が)淘汰される」とまでいわれています。
ガリバーやHISのように競争が当たり前の異業種の視点から見れば、保険業界はライバルが存在しないブルーオーシャンに見えるようです。
携帯電話でのインターネット保険契約がいよいよ可能になります。富士火災は、賃貸入居者向け家財保険について携帯によるインターネット契約を受け付けるようになりました。
(1)賃貸物件の入居者(契約者)が、保険代理店である不動産賃貸業者から「スタートガイド」を受取り、商品内容と重要事項説明書の内容を確認します。(2)契約者はQRコードを携帯電話で読み取り、専用サイトにログインします。(3)プランや保険料支払い方法を選択し、契約を完了させます。
これまで100社以上の不動産賃貸業者等が導入を決定しており、契約時のペーパーレス化、キャシュレス化が進みます。契約者にとっては保険料が10%割引になります。富士火災の2008年度家財保険の目標は13万件で、このうち半分がネット契約になるとA4版で150万枚もの紙資源の削減になります。
(保険毎日新聞2008.1.31.)
保険業界は未成年者を被保険者とする保険について、高額な死亡保障契約の販売を自主的に見合わせようとしています。
「保険業法の見直しを検討している金融審議会の専門会合で、未成年者向け死亡保障を一切認めるべきでないとする強硬意見が出ているため、自主規制の導入で収拾を図りたい考えだ。」
なおイギリスやフランスでは未成年者向けの保険は禁止されています。
(日本経済新聞2007.12.19.)
その背景には、法制審議会が保険法についての審議を進めていることがあります。未成年者に高額の生命保険をかけることによる殺人等の犯罪を誘発することを防ぐために、未成年者に対する高額の死亡保険の是非について論議されています。
その議論においては、子供保険に長い歴史がありながらも、保険金制限が存在しない理由はこれまで子供に関する保険金殺人が問題になってこなかったためではないか、という意見も出ています。イギリスはビクトリア時代にそのような保険金殺人等を経験してきています。
(保険情報2008.2.8.)
保険会社としては未成年への死亡保障を法的に禁止される前に自主規制で逃げ切ろうとしています。
子供に対して「1000万円もの死亡保険」を「医療保険」と称して販売していた保険会社があります。
子を愛する親に対して、子が死んだときの1000万円の「死亡保障」といったら誰もそんな保険に入りません。そのために死亡保障1000万円の死亡保険(定期保険)に医療特約をつけたものを「総合医療保険」と称していたのです。
それを「お子様の医療保険」として販売すれば消費者はひっかかります。第一生命の「未来きっぷ」という商品です。なおこの商品は第一生命の社長交代後に販売中止になりました。
生命保険協会会長会社(当時)がこんな保険を率先して販売したくらいですから、金融審議会の強硬意見は正しいのでしょう。幼い子に対しては、高額の契約ばかりではなく、韓国のように法律ですべて禁止してもいいのではないでしょうか。それが幼い子を凶悪な事件から守るためです。
「商法(韓国)第732条 15歳未満者、心神喪失者又は心神薄弱者の死亡を保険事故とした保険契約は、無効とする。」
銀行窓口での生命保険商品窓口販売の12月22日全面解禁が確定しました。生保協会の会長会社としての日本生命担当者は自民党財政金融部会長に「もう降参します」といったとか…。
銀行は個人年金の生命保険ばかりでなく、医療保険や死亡保険をも販売し手数料を稼げるようになります。
生保レディーの労働組合が雇用維持のために解禁延期を主張し続けましたが、一部の保険会社は銀行の保険窓販解禁を好機と捉えて賛成にまわりました。日本生命も反対の主張を降ろしました。
(日本経済新聞2007.10.23.)
1998年の日本版金融ビッグバンから10年です。不動産や金融の業界の姿は10年前とは全く違う姿になっています。保険と銀行の垣根は消えつつあります。不動産も金融商品化しました。金融商品取引法の施行により多くの不動産ファンドも金融庁の監督下に入りつつあります。
保険業法は2006年4月に改正され、従来の任意共済の多くが経過措置により営業を継続しています。
しかし2008年3月までに「少額短期保険業者」登録又は「保険会社(生命保険会社・損害保険会社)」免許取得をしないと新規引き受けをすることができなくなります。
経過措置で営業継続しているのは400社弱です。しかし現在までに少額短期保険業者登録を受けたのはわずか4社です。内2社は新規業者なので、既存の共済から移行できたのはわずか2社です。
100社程が当局と登録のための相談をしているようですが、最終的に認められるのはもっと少ないのでしょう。多くの共済が廃業となります。
(保険情報2007.10.26.)
