Archive for the '生命保険' Category

アドバンスクリエイトというヘラクレス公開の大手保険代理店があります。子会社に保険会社を持ちます。ショッピングセンター等で生命保険のショップを展開していましたが店舗閉店を続け半数以下にまでして、インターネットへ経営資源を集中してきました。

そこが新たな店舗展開を始めます。なんば・千里中央・丸の内・名古屋駅前への大型保険ショップ出店です。「Web to Real」の販売システムです。ネットで集客して保険ショップへの来店を促します。ネット集客主体であるために三大都市圏の交通至便なランドマークスポットに絞って出店するのです。

対面チャネルの存在は、ネットあってこそという考え方のようです。従来の来店型保険ショップは人通りの多いショッピングセンター等に出店、その人通りからの集客を考えていました。大きく違います。

(新日本保険新聞 2009.4.13.)

保険対面チャネルに資源集中するためにネット予算を削る、という会社がありました。筆者は思わず「一体、何を考えているの?」と心配になりました。

不動産業界では顧客を来店させるためにネットを活用します。物件情報だけでなく「店長ブログ」等でリアルな(現実の)店舗や人を身近に感じさせ来店を促します。「Web to Real」はすでに当たり前です。

不動産も保険も最後は対面でのクロージングです。しかしなぜか、保険業界ではいまだにネットとリアルを全く違うものと考えます。そして営業職員等に対してネットの利用を厳しく制約します。

保険販売業界(保険代理店・営業職員)の競争は厳しいのですが、保険会社業界(保険会社そのもの)は生損保それぞれわずか50社(不動産の宅建業者は国交大臣免許2000社、知事免許12万社)だけであり、旧護送船団方式に慣れきった業界です。

昔からのクセで、その経営は消費者でなく監督官庁を向いたまま。相変わらずに競争も創意工夫もない業界です。監督官庁のご機嫌を損なわないために、配下である保険販売業界にはネット利用を禁じます。

経営サイドは「あいつら(保険代理店・営業職員)に勝手なことをされて、我々(保険会社)が金融庁に呼び出されたらかなわない」と思っているようです。

競争がない業界にネットは不向きのようです。実は一番困っているのインターネットから保険の相談相手を探そうとしている一般消費者なのですが。

●●●バードレポート・トピックス版2009.5.21.
ハートフォード生命保険が日本から撤退

変額年金を銀行窓口販売経由で売りまくったハートフォード生命保険が日本から撤退していきます。

「本年3月末現在、保有契約件数55万5千件……昨今の金融市場の混乱及び激化する競争により諸リスクが一段と高まるなか、保険商品の新規取り扱い休止を決定しました。」「(既契約については)今後も従来どおり増額を含むご契約に係るサービスを提供してまいります。」(同社5月1日付リリース)

55万件の契約者を残したまま、既契約を他の保険会社に引き継ぐこともせず、本国に逃げ帰ります。55万件の契約者の不安はこれから始まります。

何社もの外国生命保険会社が、少し苦しくなればすぐに簡単に本国に逃げ出しました。昭和バブルの頃には、エクイタブル生命保険、オマハ生命保険、コンバインド生命保険といった保険会社が日本に進出して保険を売りまくり、そして簡単に撤退しました。ここと契約した契約者はどのような経験をしたのでしょうか。

筆者には20年以上前にINA生命保険という米国生命保険会社で契約した保険がありました。幸いなことにINA生命→INAひまわり生命→安田火災ひまわり生命→損保ジャパンひまわり生命、と契約は引き継がれ保障は途切れませんでした。外資から国内大手損保に替わったのですからまあ安心な方でしたが、それでも契約者としてはたまらない不安を感じました。

多くの契約者が不安な思いをしないで済むように、アリコジャパン・AIGエジソン生命・AIGスター生命の皆さんには頑張っていただきたいものです。

●●●バードレポート・トピックス版2009.8.6.
メガ銀行のHPで自動車保険を買う

三菱東京UFJ銀行はそんぽ24(日本興亜損保のグループ会社)の保険代理店となり、そのホームページでそんぽ24の自動車保険の販売を7月27日から始めました。三菱東京UFJ銀行のホームページから自動車保険お見積りや契約手続きができるようになったのです。自動車保険も銀行で入る時代がすでにやってきています。

(保険毎日新聞2009.7.29.)

2009/4/16 木曜日

日経ビジネス2009.3.23号が、第一生命2008年4月-12月期を例にとり「生保経営は危機が見えにくい」ことを解説しています。生保の基礎的な期間収益を示す基礎利益は2709億円でしたが、保有株価の大幅下落により4844億円の減損が生じています。

本来ならば2135億円の経常赤字です。しかし逆に582億円の黒字になっています。それは資産運用がうまくいかないときのために積み立てた危険準備金から4931億円を取り崩し、それが収益計上されたからです。さらに価格変動準備金も1200億円取り崩して、事業会社の純損益に相当する金額は1061億円の黒字に落ち着きます。

単年度業績をみるとこの二つの取り崩しがないとすれば5069億円の最終赤字なのです。まさに決算数字は結果ではなく、経営サイドが決めた数字です。

生命保険各社はこれら準備金の積み立てと取り崩しで自由に決算の数字を組み立てられます。もちろん積立金が枯渇すれば取り崩しはできませんが。

(日経ビジネス2009.3.23号)

生命保険会社の安全性指標はソルベンシーマージン比率です。これが200以上なら「安全」と言われます。

しかし破綻した大和(やまと)生命のソルベンシーマージンは18年度末836、19年度末555、それで逝っちゃいました。さて各生保の4-12月期のソルベンシーマージン比率が2月14日日経にのっています。

日本生命保険929、第一生命保険756、明治安田1091、住友生命保険858。この辺りは、ちょっと前の大和生命と同じレベル。三井生命625、朝日生命551。この辺りは破綻直前の大和生命と大きく変わりません。

大和生命は粉飾かもしれませんが、それでも200で大丈夫なんて、本当なんでしょうか。

それに200と聞くと、「2倍も安全」と思います。

「ソルベンシーマージン比率=支払い余力÷(リスク総額×0.5)」

支払い余力=リスク総額=1億円と置いてみましょう。なぜか200%になります。胡散臭いのが分母の「0.5」。常識的に同額なら100%ですが、この「0.5」のお蔭で200%です。何か詐欺っぽい「0.5」です。

2009/3/26 木曜日

オリックス生命保険は15歳未満の生命保険(死亡保険)販売を中止します。

保険法改正についての法制審議会の審議は、保険金目当ての子殺しというモラルリスクに対処するために、未成年者への生命保険契約を制限する方向になっています。オリックス生命はこれを受け入れて、4月以降は15歳未満の死亡保障の取り扱いを中止します。なお死亡保障のない医療保険は現行通りです。

(保険毎日新聞2009.2.2.)

韓国の商法には次のような定めがあります。「第732条 15歳未満者、心神喪失者又は心神薄弱者の死亡を保険事故とした保険契約は、無効とする。」

つまり幼子に生命保険をかけても無効です。子供を保険金殺人から守るために保険を制限するのは当然です。子供への死亡保険が存在するから子殺しの誘惑が起きるのです。しかし日本ではそんな規制もなく、保険金目当てに幾つもの幼い命が奪われてきました。

それどころか自社の利益アップのために子供への死亡保険を積極販売した保険会社すら日本にありました。第一生命の「未来キップ」という商品は、最大1000万円もの死亡保障(定期保険)に医療特約をつけたものでした。それを「死亡保障」ではなく、「お子様への医療保険」と称して販売しました。多くの客が「医療保険」と思って契約しました。つまり、ひっかかりました(現在は販売中止です)。

いずれ法改正となれば、こんな保険商品は規制対象になるでしょうが、保険会社として早めの自主規制がはじまったということです。

2009/2/5 木曜日

損保ジャパンは地下鉄東京メトロ千代田線明治神宮駅改札前に来店型保険ショップを出店しました。

生保には直営ショップ展開をしている会社もありますが、保険会社直営店舗としては国内損保初です。

地下鉄の駅に出店している会社もあります。

日本橋駅にアフラックショップ、王子駅に第一生命保険のショップ、また上野駅には生命保険代理店のショップがあります。

さて損保ジャパンはなぜ明治神宮駅なのでしょうか。明治神宮駅はJR原宿駅との接続駅です。

「この駅に決めたのは、近くに原宿や表参道といったファッション街があるせいか、通行客に若い女性が比較的多いというデータがあるからだ。」

つまり20代・30代の女性層を取り込みたいということのようです。日本橋駅の人通りはサラリーマンばかり、王子駅は住宅街への入口。ターゲット次第でどこの駅に出店するかが決まってくるようです。

(新日本保険新聞2009.1.5.)

2009/1/22 木曜日

遺言信託は土地信託のような法律上の「信託」ではありません。遺言書について信託銀行を信じて託すだけのものです。そして信託銀行はこの遺言信託だけでなく遺産整理業務を行うことができます。

2008年3月に保険業法施行規則が改正になり、保険会社に対してこれら信託業務の取り次ぎが認められるようになりました。

プルデンシャル生命が年間に支払う死亡保険金件数は3000件です。プルデンシャル生命保険は中央三井信託銀行の委託を受け、同社ライフプランナー3000名余が契約者に対して遺言信託・遺産整理業務の取り次ぎ業務を開始します。

生命保険と遺言信託は極めて相性のいい業務です。考えてみれば、これまで保険会社が遺言信託業務の取り次ぎをしていなかったことが不思議なくらいです。資産家に対する生命保険の提案は、保険と遺言書と遺言信託とがワンセットになりそうです。

2008/11/20 木曜日